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著作権を管理する方法についてSTEP 3

絶対に損をしないために 著作権管理方法


音楽の著作権(財産としての著作権)を管理するには、次のような方法があります。

著作権(支分権各種)


1.自分で管理する

著作権はご自身で管理することが可能です。
著作権者(作詞家・作曲家 他)は、著作物を利用したい人に向けての使用料をいくらにするかなど、その都度使用条件を決めて契約を交わして 使用料金を徴収することが出来ます。

例えば、「あなたの作品をCDに収録したい」「コンサートで演奏したい」などの申し出があった場合は、ご自身(個人)で利用を認めるかどうかを判断し、利用を認める場合は その条件(使用料等)を利用者と話し合って決めても良いのです。

ただ、著作権に関する作業は複雑ですので、利用依頼が多くなると著作権者(個人)ではすべてを管理するのが難しくなってきます。 著作権の管理業務で多くの時間・労力を奪われると、本業である作詞・作曲などの創作活動に影響が出る可能性があります。

著作権の管理 自己管理

※※ 注意事項 ※※

著作権収入(印税収入)は完全出来高なので、利用がなければ使用料は発生しません。
又、使用される数が少ないと、諸々の費用分(管理費用・プロモーション&営業費用)に対してマイナス(赤字)となる場合も考えられます。

著作権の使用料(印税収入)を上げる為には、「新しい作品(著作物)を発表する」、「著作権利用に対して 使用料の徴収漏れを防ぐ」、 「著作物及び著作者のプロモーション(宣伝・広報)をして利用頻度を上げる」の3つが重要になります。


ヒット作品を生むための創作活動については、著作者自身で行う(解決する)しかありません。そのためには、時間・労力・設備 等々が必要になるでしょう。その環境を整える資金確保の1つとして、著作権収入は大切です。

実績が上がるプロモーションや営業を行うには、それなりの費用が掛かるだけでなく、利用する側となる業界、団体、企業などにコネクションがあり、その担当者に対して直接交渉が出来ないと難しいのが現実です。 慣れない営業等を著作権者(個人)自身で行うことで、無駄に多くの時間・労力を費やす事となり、その結果 創作活動に影響が出てしまい新作完成が遅れるという悪循環になりかねません。

また、スマートフォンの普及に伴うネット環境の進化で、昔とは違った著作権の利用方法が増えており、その使用料徴収が複雑化&難しくなっています。いかに漏れなく徴収するかがポイントになります。

損しない為の5つのステップ




2.著作権管理事業者に委託する(JASRACの場合)

作品がさまざまな場面で利用されるようになると、著作者がご自身で利用者からの問い合わせに個別に対応するのは時間と労力を要し、創作活動に影響を及ぼす可能性があります。

そのような場合には、JASRACなどの著作権管理事業者(著作権をまとめて管理する団体)に管理を任せる方法があります。 JASRACは、利用者に許諾を出し使用料の支払いを受け取り(徴収)、受け取った使用料を権利者に届ける(分配)など、著作者本人に代わって著作権の管理を行います。

事業者が利用者から徴収した著作権使用料を委託者に分配するときに控除する手間賃を「管理手数料」と言って、これが事業者の運営資金となります。 管理手数料率は使用料の区分ごとに定められており、オーディオ録音のような有形的再生に属するものは管理が比較的容易ということもあり低い料率が設定されているのに対し、 演奏のような無形的再生に属するものは管理が困難なことから費用がかさむので、料率も高めになってしまいます。

著作権の管理 著作権管理事業者

※※ 注意事項 ※※

著作権管理事業者(音楽著作権管理団体)は、著作権を登録するところではありません。

よく「JASRACへ楽曲登録をする」などと言われますが、これは不適切な表現です。 日本では、著作権は登録しなくても著作物を創作した時に著作者に発生します。著作者から譲受けた著作権の移転について、登録を希望する際に申請をするのは文化庁です。登録の申請をする場合は、文化庁の著作権課となります。

著作権者(音楽出版社)は、著作権管理事業者と契約を締結し、保有する作品を「登録」でなく「届出」をすることになります。委託者(著作権者)は、保有する作品の著作権を契約の期間中 財産として受託者(著作権管理事業者)に移転します。 著作権管理事業者は、著作権者のために届け出られた作品の著作権を管理します。

日本の著作権管理事業者(音楽著作権管理団体)は、その名の通りで著作権しか管理しません。音楽の利用において重要な、レコード製作者の権利(通称「原盤権」)や実演家の権利などの著作隣接権については管理していません。 なので、JASRAC等で権利処理をしても、著作隣接権については別途権利処理しなければならないことを常に注意が必要です。

更に 著作権管理事業者に委託した楽曲のプロモーションはついては一切行われないので、利用実績を上げる為には 著作権者が独自でプロモーションを行う必要があります。

損しない為の5つのステップ




3.音楽出版者と契約する

音楽出版者と作品ごとに「著作権(譲渡)契約」を交わすと、音楽出版者が著作権の管理(登録・請求・徴収・分配 他)や著作物の利用開発(プロモーション)などを行います。

なぜ著作権の「譲渡契約」を交わすのかは、著作権(財産権)を著作者から譲渡されることで、法的な権利をもって 利用者に著作権使用料を請求・徴収、又は使用差し止めなどを行う為です。
契約上 譲渡するのは財産権の部分で、著作者人格権は含まれません。

音楽出版者は、自社で管理を行ったり、JASRACのような管理事業者に著作権を信託するなどして 利用者から受け取った使用料を著作者に分配します。

著作権の管理 音楽出版社

※※ 注意事項 ※※

音楽出版者の主な業務は 著作権の管理と著作物の利用開発(プロモーション)なのですが、当方がお世話になった案件において 利用開発(プロモーション)をして頂いたことはありません。 著作権管理団体の新規登録曲リスト等で紹介されることはあっても、個別案件としてプロモーションや営業をされた覚えはないです。

日本の音楽出版社は、大手メディア・レコード会社・プロダクション等の系列が多く、自社及び系列企業に関連する著作権・著作隣接権を主に管理しています。 なので、会社(系列企業体・音楽出版社)の方針などによってプロモーションや営業活動が決められます。 著作権の管理にはあまり影響しませんが、方針以外の案件や外部(未関連・未所属)からの案件に対しては、どうしてもプロモーション費用や労力を掛ける事は出来ないようです。

音楽出版社によってプロモーション&営業(宣伝・広告)に差があるので、使用料の実績(印税収入・2次的使用料)が大きく左右されることを認識しましょう。




【著作権とお金(使用料)の流れ】

著作権に関わる一般的なお金の流れは 下図となります。
(音楽出版社と著作権管理団体を利用した場合です。)
著作権管理事業者(著作権管理団体)


著作権管理団体の管理手数料は 下記の通りです。
著作権管理事業者(著作権管理団体)

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